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職場だより

社長の指示による対話のその真意は 
                                                         職場の一雑草
 

 「風土改革の一環」として取り組まれた「部門・グループ内でのAppraiserと協力者の議論」の実施はいろんな意味で各々の職場で話題となったのではないでしょうか。
 その実施要項では、本音での活発な議論として「ラインの上位者が発言の統制を行わない」「何を書いても絶対に人事評価に反映しない」ということが条件となっていました。
 ということは、裏を返せば今までそういうことが当たり前にやられていたということなのでしょう。

 「議論」は、昨年8月におこなわれた「企業風土」モラールサーベイにもとづくものだということですが、<・組織の成果に無頓着 ・世間の動きに鈍感 ・信賞必罰がない ・誰もが「私だけが挑戦的」と思っている>という結果は、にわかには信じがたい。私の周りの社員をみても、現状と認識が一致していない気がする(一部にはそういう社員がいるとしても)。そういう「企業風土」があるとしたら、成果主義で物言えぬ職場を作ってきた会社にこそ問題があるのではないでしょうか。

 また、「議論」の中では「第三次中期経営計画」(非情な労働条件の低下と精神病にもなりかねない負担の増大を意味する)の遂行のことも出されましたが、全体として「精神論」で乗り切ろうとしているように思えてなりません。

 『第三次中期経営計画』は、証券アナリストや投資家などの外部の方々から『夢も実現可能性も含まれている、極めて妥当な計画』との評価を受けたとされているが、曖昧な表現であり、具体的科学的裏付けはあるのでしょうか。
 今年度の目標が達成できなければ中長期的成長はないと、断じて市場から退場しなければならないとはあまりに極端な結論と言わざるを得ないし、退場するのは当然社長をはじめ経営陣でしょう。
 『シオノギが単独で発展し続け、従業員の皆さんにシオノギにおいて会社人生を全うしていただく』ことが、『従業員の皆さんやご家族の方々にとって最善である』という・・・といわれるが、過去には、赤穂・杭瀬・摂津工場のリストラをしてきた事実をどう受け止めたらいいのでしょうか。「シオノギにおいての会社人生を全う」するためは、二度とそのようなことが無いようにしてもらいたいと思います。

さらに地球規模すなわちグローバルな活動も展開するという、その覚悟はできているかということですが、どんな覚悟なのでしょうか。今以上に海外展開するための費用がいるため、ここでも低賃金とリストラ・労働強化を強いることになりはしないでしょうか。

勿論私たちは会社の成長を願ってないわけではありませんし、ある意味一番それを願っているといっても過言ではありません。しかし今やられていること、これからやられようとしていることは、労働者には成果主義や非正規の採用で、低賃金を押しつけ、株主や会社役員(賞与を50パーセントカットすると決算報告を受けて表明しているが金額が明らかになっていないのでわからないし、実際そうしているのか不明)には限りなく報酬を上げるということがやられようとしているのではないでしょうか。

 会社には4つのステークホルダー、すなわち「顧客、社会、従業員、株主」を常に念頭において欲しい。生き残りをかけるといってシオノギの基本方針を忘れ、儲け主義だけに走ってもらいたくありません。

 

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