デフレ不況からどう抜け出すか。日本共産党は「国民の所得を増やし、内需を活発にする」
(総選挙政策、昨年11月26日発表)ことが最大のカギだと主張してきました。ここへきて
安倍政権・日銀が打ち出した「2%の物価上昇目標」を達成するまで無制限の金融緩和をする
方針への疑念とともに、賃上げや雇用拡大に焦点をあてる論調がしだいに広がっています。


 政府・日銀が1月22日、「2%の物価目標」を盛り込んだ共同声明をまとめた、翌23日付
各紙では、「新たな枠組みで強力な金融緩和に動くという判断を尊重したい」(「日経」社説)
、「新しい協調に『責任』示せ」(「産経」主張)と後押しする論調もありました。

その一方で、下記のような見出しが目立ち、処方せんを、規制緩和などの「構造改革」に求める
論調だけでなく、しだいに内需拡大、とくに賃金や雇用に目が向きはじめていることが特徴です。

 「物価が2%上がると 賃金も上がらなければ生活苦しく」(「朝日」)
 「『2%』でデフレ脱却可能? 賃金アップが不可欠」(「毎日」)

 「『物価だけ上昇』なら打撃」(「読売」)
 「物価高だけなら痛手 民間給与 ピーク時から25兆円減」(「東京」)

 また、経済誌では、次のような指摘もあります。
 「安倍首相のデフレ脱却策を聞いていると、この人は国民の家計や雇用にどれだけの関心があ
るのだろうか、と気になる」「インフレ
期待の醸成というが多くの国民の期待は賃金の上昇だ」
「デフレが深刻化したのは、企業が内部留保や株主配当に偏重し、人件費を圧縮したからだ。こ
の認識なくして、金融緩和や公共事業で大盤振る舞いをしても、お金は回らない」(『週刊エコ
ノミスト』15日号)

                                                     (以上、「しんぶん赤旗」より)

 シオノギの内部留保を有価証券報告書から見てみますと、下記グラフに示すように、過去10
年間での利益の蓄積で利益剰余金だけでも3500億円以上あります。
 この結果、内部留保は10年間で1.55倍になっています。

(単位:利益は億円、配当金は年間円)

 

組合員の賃金は、ここ数年ベースアップはゼロですが、株主への1株当りの配当金は、同じく
10年間で8.5円⇒40円と4.71倍(第3次中期計画では、さらに予想配当額を2014
年に78円とする計画)となっています。

 従業員約4200人に対して、ベースアップ1万円で給与年間12万円、一時金・健康保険料
・雇用保険等で年間8万円、計20万円/年を還元したとしても、蓄積した内部留保のわずか
0.24%(8億4000万円)で済みます。


 シオノギは、大企業としてのデフレ不況打開という社会的責任を果たす立場からも、また、こ
れまで会社の為に貢献してきた従業員に対して、今後も気持ち良く仕事に打ち込めるよう、内部
留保の一部を還元すべきです。

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私たちの見解

シオノギは内部留保の一部を労働者に還元せよ!
       デフレ不況脱出に所得増がカギ
 
 

 

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