第1回のテーマ
概要「日本共産党の紹介」シリーズ(12)


日本共産党綱領 第3章 世界情勢――二〇世紀から二一世紀へ(第1回)

第七節 二〇世紀の世界的な流れと到達点をつかむ (以下綱領を転記) 
 「二〇世紀は、独占資本主義、帝国主義の世界支配をもって始まった。この世紀の間に、人類社会は、二回の世界大戦、ファシズムと軍国主義、一連の侵略戦争など、世界的な惨禍を経験したが、諸国民の努力と苦闘を通じて、それらを乗り越え、人類史の上でも画期をなす巨大な変化が進行した。

 多くの民族を抑圧の鎖のもとにおいた植民地支配体制は完全に崩壊し、民族の自決権は公認の世界的な原理という地位を獲得し、百を超える国ぐにが新たな政治的独立をかちとって主権国家となった。これらの国々を主要な構成国とする非同盟諸国会議は、国際政治の舞台で、平和と民族自決の世界をめざす重要な力となっている。
 国民主権の民主主義の流れは、世界の大多数の国ぐにで政治の原則となり、世界政治の主流となりつつある。

 国際連合の設立とともに、戦争の違法化が世界史の発展方向として明確にされ、戦争を未然に防止する平和の国際秩序の建設が世界的な目標として提起された。二〇世紀の諸経験、なかでも侵略戦争やその企てとのたたかいを通じて、平和の国際秩序を現実に確立することが、世界諸国民のいよいよ緊急切実な課題となりつつある。」

 上記に示した綱領の第七節に示されているように、二〇世紀という100年の間には人類史の上での大変化が起きている事が解ります。
 以下に示す三つの点は、人類が二〇世紀に成し遂げた巨大な進歩の中心点として示しています。

(1)植民地体制の崩壊
 事実の問題として、植民地がなくなった、その体制が崩壊したというに留まらず、植民地の存在を許さない国際秩序が形作られたという所に、大事な点があります。かつては植民地・従属国という事で、国際政治の枠外に置かれていた諸国民が非同盟諸国会議などに結集して、国際政治を動かす有力な力の一つになってきている、これも二〇世紀が実現した巨大な変化です。

(2)国民主権の民主主義 
 各国の政治体制として国民主権の民主主義の流れがますます大きくなって、世界の多数の国々で、それが政治制度の大原則になってきました。今では、民主主義の政治は世界政治の主流と言える地位を占めるに至っています。

(3)平和の国際秩序の建設が目標に
1945年に国際連合が設立され、国連憲章が定められて以後、平和の国際秩序を築くという課題が、国際政治の現実の課題となってきています。

次回は、八節の「社会主義をめざす国々」の状況を取り上げます。

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