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国際労働機関(ILO)結成100年 人間らしい労働 貧困解消へ前進


                                          一ホームページ読者 

 みなさん、こんにちは。
 国際労働機関(ILO)をご存じだと思いますが、4月11日付「しんぶん赤旗」に、そのILOが、1919年4月の創立から今年で100年を迎えたという記事が載っていましたので要旨を紹介します。

 ILOが採択した条約や勧告は国際労働基準となり、労働者の人権を守り、貧困と格差の解消へ前進してきました。日本は先進国で条約批准が少なく、姿勢が問われています。
 加盟国は現在、187カ国。国連機関の中で唯一、政府、使用者、労働者の代表による「三者構成」となっています。条約・勧告を採択するとともに、その実施を常時監視する仕組みもあります。

 採択された189条約のうち、日本の批准は49。先進国平均75を大きく下回っています。8時間労働を定めた第1号条約も条約の上限時間を超える「時間外労働」を認めているため批准していません。
 「中核的労働基準」として全加盟国に批准が求められる「結社の自由・団体交渉権」など8条約のうち「強制労働の廃止」(
105号)と「差別待遇の廃止」(111号)も未批准です。批准していても公務員の労働基本権を制限しており、条約違反だとする勧告を再三受けています。

 ILOは1944年の「フィラデルフィア宣言」で「労働は商品ではない」「一部の貧困は全体の繁栄にとって危険である」として貧困解消を重視。1999年に「ディーセントワーク」(働きがいのある人間らしい仕事)を打ち出しました。1月に出された報告書「輝かしい未来と仕事」では、自営労働も含めた「包括的な労働諸権利の保障」を掲げています。

日本が批准していないILO条約の一部(年数は国連での採択年

労働時間(工業)  1919年

強制労働の廃止   1957年

差別待遇の廃止   1958年

有給休暇      1970年

職業上の安全・健康 1981年

化学物質      1990年

パートタイム労働  1994年

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